R&Dグループの古屋です。
毎週水曜日はRCカーの話題をお届けいたします。
さて前回松本さんの優勝車の分析に続き、本日は見事TQを獲り、優勝こそ逃しましたが決勝で6分過ぎまでトップを死守し健在ぶりを見せてくれた高麗氏のレース車両の秘密に迫りたいと思います。
その前に・・・
なんとなんと、グリーンパークスピードウエイ様がブログで第二回ファントムグランプリを発表されました。パチパチパチ・・・
3月27日日曜日です。
やった。。。
皆様、集結ですよ~
順延の可能性ありと書かれていますが、やれると良いですね。
写真は2021年11月某日の練習走行時
では早速ですが、高麗さんにレースを終えたままの車両を送って頂きました。
パチパチパチ・・・
レースで走ったままの状態だと。
ワクワクしますね。
まずは撮影室でそのままバシャり。。。
リアビューもかっこいいい~
どうですか、良いですね~
人形からは戦歴を感じます。
そしてコックピット横にはJ. Komaの名前が貼られています。
では、ボディを外します。
配線なども綺麗にシンプルにまとめられています。
チェーンは緩めですね、
メカプレートにもJ. Komaが貼られています。
リア周り・・・ んんんっ???
ここで私は有る事に気が付きました。
えええっ、これは… まさか。。。
写真から皆さん何か分かりますか?
とりあえずタイヤを外します。
私は目を疑いました。
しかし何度見ても。。。 ええええっ
本人に聞いたら
『ネタにして笑ってください。』
と言う訳で、
高麗さんのふところの広さに甘えさせて頂きま~す(笑)
何とライドハイトアジャスターの向きが左右反対なのです。
左側はショートホイールベースの向きでロードクリアランスが狭くなる向きですが・・・
右側はロングホイールベースの向きでロードクリアランスが広くなる向きに組まれているでは有りませんか。
つまりリアのアクスルシャフトは左右で前後方向と上下方向にずれたまま走行していた事になります。
え~まさかこれで走った?
そんな訳ないよね、、、
あれあれ~、高麗さん走行後にメンテしたのかな?
大慌てです、ホント。
直ぐに高麗さんに連絡したところ
間違えてますね 笑笑
予選中デフロックしてたので、何度も組み直してたので
それで走ってました 笑笑
とあっさり・・・
まさか本当にこの状態で走ってたとは
でも6分過ぎまでトップを走ってましたよ???
本当にびっくりです。
もう衝撃的過ぎてこの後どうしましょう~
気を取り直して(笑)
まずはタイヤからですかね。
高麗さんと言えば小径タイヤの草分けと言いますか
当時は衝撃的で、ローカル組の私ももちろん真似させて頂きました。
右前は41.8mm
左前は41.85mm
フロントは左右ほとんど変わりません。
右後ろが48.2mm
左後ろが48.5mmって・・・
時計周りの大きなサーキットで左の方が大きいって
やっぱりあの影響でしょうね。。。
しかし分かった事はフロントタイヤは松本さんより高麗さんは1mm弱小さいです。
やっぱり小径タイヤは今も健在ですね。
私ここで高麗さんカーの有る事に気が付きました。フロントタイヤのガタが極めて少ないんです。
私の車は結構ガタが有ります。
前回の松本車も多少のガタが有ります。
でも高麗さんの車はかっちりとしています。
と言う事で、分解してみます。
まずデフ回りですが、意外と普通でした。
ホイールナットはモロテック社製のあの憧れのナットをご愛用されています。
M3ナイロンナットの締め付けがかなり緩めでした。
スルスルに回ります。
前回松本さんの車で一番驚いたアクスルのガタは高麗さんの車はほとんどガタが有りませんでした。好みが分かれますね~
カーボンアッパーアームを外すとなるほど3x6mmのフランジ付ベアリングが装着されています。
これは取説にも出ていますね。
見つけました~
オプションのダブルベアリングはもちろん、
やぱりシム調整されています。
0.2mm位ですね。
組んだ状態ではクリアランスはほぼゼロ。
しかも回転はとてもスムーズです。
これが最大のポイントかもです。
メカプレートを止めているビスはちょうど面合わせで緩めです。
ここは松本さんとほぼ同じ。
しかしサーボセイバーのスプリングテンションはご覧の通り半分ぐらいの位置まで締め込んでテンションを掛けています。
松本さんの車はほとんど締め込んでいませんでしたのでここもステアリングサーボのダイレクト感の好みの差でしょうか。
シャシーの先端は斜めに削られ乗り超えなければならないシーンに備えています。
角に結構跡が付いているので有効ですね。
ドライバー人形は表塗りされています。
少し剥げている部分も有りますが、ステッチの再現がとても良いですよね。
松本さんの車はマジックテープでしたが、高麗さんの車は両面テープでしっかりと固定されていました。
メカ、サーボはもちろんサンワ製 SXR PGS-HR。搭載位置も一番小さいポジションでとても軽量ですが、スピード、トルクは十二分に。しかもリニアな動きが気に入っているそうです。
ボディマウントには高さ決めしているボディピンの上に丸い円盤はボディの切れ端で作ったそうです。確かにコンパスカッターで簡単に作れますよね。
フロントは円盤下のボディピンの向きを後ろ向きにすれば車高にはそれほど影響しないとの事です。
厚みは0.45mmほど。
メリットはボディからのダウンフォースをシャシーに効率よく伝える為で、ウイングに例えると取り付けの付け根部分の強度を上げた感じ。特にリヤはボディマウント穴が長穴なので・・・とのコメントです。
松本さんの車とボディを比べてみます。
ウイングの位置はほぼ同じ位の位置に。
ウイングの角度もほぼ同じです。
良い角度が有るんでしょうねぇ。
以前も紹介しましたがウイングの翼端板には実車の理論により長穴があけられています。
ボディマウントの穴は松本さん同様にかなり大きめです。
走行中のシャシーのねじれに対して干渉しない様にボディマウントのリア側は縦長の穴に加工されています。
ボディの裏は補強テープとか一切貼られていませんでした。
最後に中の配線がどの様に処理されているか、シャシーを外してみました。
こんな感じです。
如何でしたか?
レジェンド高麗さんの車ですが今回は見てはいけない物を見てしまった気分ですが、確かにレース中に慌てて組み立てると、ライドハイトがくるっと半回転して逆向きに組めてしまいますからね、皆様他人事だと思わずに組み立てた後は必ず確認してくださいませ。
これほとんど自分に言ってます(笑)
では3月27日(日)にお会いしましょう!
北山さん、決勝に間に合う時間に来てくださいね~
米山君、次は出るよね?
今日はこれまで。
ではまた、次回をお楽しみに!
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