皆さん、こんにちは! 京商SS開発担当の浜崎です。
毎週金曜日は飛行機、ボート、ドローンレーサー関係の話題をお届けします。
ここしばらくはものすごい強風の日々が続いてますね~。
こう風が強いと水面には大波が立ってしまってRCボートにはとてもツラい季節なんです。
そんな中、RCボートの全日本選手権大会を主催するJMPBA(全日本モデルパワーボート連盟)から、今年度から400m周回レースの全日本選手権大会に電動ボートクラス(MEクラス)を新設するというニュースが入りました!
電動ボートはこの数年で過激に進化しているので、どんなレースになるか楽しみですね。
この400m周回レースという競技は、1台ずつ1周100mのコースを4周走り、そのタイムを競うレースです。レースのレギュレーションはこちら。
私はMAクラスという21エンジンボートのモノクラス(V型船底クラス)にエントリーしていて、全日本選手権本戦は1クラスしかエントリー出来ないのでMEクラスには出場できませんが、地区予選会に参考タイムとして出走する事は出来るので、京商が販売している「HYDRO PROカーボン仕様」でどこまでのタイムを出せるのかチャレンジしてみたいと思います。この400m周回レース参戦を前提として要点を説明しながらこのキットを組み立てていく様子を2回に分けてご紹介していきますので、皆さんの参考にしてみてください。
では、早速始めましょう!
No.56549 ハイドロプロ カ ーボン Mono-1 680 キット 税込81,000円
キットの内容はこんな感じで意外とパーツ点数は少ないです。
ブラシレスモーター、80A水冷防水ESCが付属しています。
まず、船体は真っ白なので、視認性を良くするために船首を蛍光レッドでカラーリングし、付属の水転写デカールを貼っていきます。
この状態では艶消しですしデカールはあまり強度が無いのでひっかくと剥がれてしまいます。そこで、艶出しとデカールの補強を兼ねてクリヤーを上塗りします。
クリヤーは垂れる寸前まで吹き付けます。少し厚めに塗っておけばハッチを止める防水テープを貼ったり剥がしたりしても大丈夫です。
クリヤーを塗ったら2日ほど乾燥させます。焦らずじっくり行きましょう!
塗装が十分に乾燥したら、組立てに入ります。まずは船体にスタンチューブ、モーターマウントを接着するのですが、ここが非常に重要なポイントです。
スタンチューブが通る穴は少し緩いくらいに広げておきます。そうする事で無理な力が掛からずにスタンチューブを適切な角度に固定できます。
スタンチューブ後端から68mmの位置にマジックで印をつけます。
この印が船体との境目です。
スタンチューブを船体に仮組します。印に合わせて、シャフトを通してモーターユニットも組むと・・・
こんな感じになります。ここまで仮組して、接着する部品が船体内部のどこに来るか確認します。この時にシャフトには可能な限りストレスが掛からない様にします。
せっかく仮組したスタンチューブ、シャフト、モーターをいったん外して接着面を#320のサンドペーパーで荒らします。面倒な作業ですが、こうする事で接着強度が飛躍的にアップします。仕上げにパーツクリーナーで汚れをふき取り脱脂します。
スタンチューブの接着には30分硬化型のエポキシ接着剤を使います。
主剤と硬化剤を同量しっかり混ぜます。ここで一つ注意!主剤と硬化剤は似たような色ですので、途中でどっちを出したか分らなくなります。主剤同士を一生懸命混ぜていた…。なんて事にならないように、必ず主剤であるA剤を先に出しましょう。その次に硬化剤を同じ量混ぜます。ここにガラスの粉でできたマイクロバルーンなどの増量剤を混ぜると強度アップできます。
さて、もう一度スタンチューブ。シャフト。モーターを組んで接着剤を塗ります。
接着剤は接着面よりも広くはみ出して、マウントの上の面にも盛ります。こうすれば接着剤でマウントを包み込む形になって強度が上がります。
スタンチューブは船体の穴との間に隙間が出来ない様にしっかりと接着剤を流します。
組み立てた時にプロペラワッシャーとベアリングの間に0.2mm程のすきまを設けておきます。ここまでできたらエポキシ接着剤が固まるまで1時間程度は触らない様にしましょう。
ドライブ系の取り付けが終わったら今度はバッテリーとESCのホルダーを取り付けます。
ここでまた30分エポキシ接着剤の出番です。
下地をサンドペーパーで荒らし→パーツクリーナーで脱脂→接着する部分の表面まで接着し、ずれない様にマスキングテープで仮止めします。
ここで注意!マスキングテープを張った部分は船底と隙間が空いています。
ここにバッテリー固定用のベルクロバンドが通ります。この隙間が接着剤で塞がらない様にしてください。
船体後面(トランサム)にパーツを取り付けますが、各部の穴径を確認します。
取説を見ながらドリルで穴を広げていきます。
とまあ、今回はここまでなんですが、FRP船体(今回はカーボン船体)の組立て時には今回の注意点がほとんど当てはまります。ボートのキットを作ってみようと考えている方、ぜひ参考にしてみてください。
次回はラダーユニットの取り付けとメカ積み、走行テストをご紹介します。
では。
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