世の中、大変な事になってしまいましたね。
京商の社内では皆元気に過ごしているのでご心配なく。
RCカー開発担当の宮崎です。
今回は安心してラジコンを楽しむことが出来るその日のために、アウトドアバギーにオススメのパーツを紹介します。
復刻バギーに限ったことではないのですが、ギャップの多い路面での追従性を向上させるアイテムです。
オイルダンパーに使われている『Oリング(オーリング)』と呼ばれるパーツです。
案外新車を組んだときに入れたままで交換したことが無いという人もいるかと思います。
完成車を購入した方には見たことがない人もいるかもしれませんね。
オフロードでは着目されることの少ない地味なパーツですが、とっても重要な役割をしています。
簡単にOリングの役目を説明します。
まず使われている場所。
イラストはダンパーの断面図ですが、矢印のオレンジ色のものがOリングです。
ダンパー本体のシャフトが入る部分にあります。
通常、バギーではダンパー1本に2ヶ使用されています。
Oリングは、ダンパーに封入したオイルを密封する役割①があります。
そして路面の凹凸を拾った際にダンパーシャフトが上下する際の潤滑をする役割②もあります。
役割①に関しては締め付けがきつく硬い方が有利です。しかし役割②に関しては抵抗が少ない、つまり柔らかく締め付けが弱い方が有利になります。
多くの製品は、組んで走らせたときにオイルが漏れる方が問題になるのでややきつめを標準品として同梱しています。
特に入門者向けの製品はその傾向があります。
では、Oリング部分の抵抗が大きいとどんなことになるのか?
車が走っている時に路面の凹凸を最初にタイヤが拾います。
そしてサスアームを介してダンパーシャフトを縮めます。
この時シャフトがスムースに動かないと車を持ち上げようとする方向に力が働きます。
具体的に言うと車が跳ね上がってしまいます。
フロントが持ち上がってウイリーした姿勢になったり、リヤが持ち上がって前転しそうになったりと車が暴れます。
そこで!
より快適に走行させたいと感じたらOリング交換に挑戦してみましょう!
でもたくさんの種類があってどれを選べば良いか分かりませんよね?
ということで、『アウトドアで凹凸が大きい路面』にはコチラがオススメです!
※注:ダンパーシャフトが3mm用です。
一部3.5mmのものもありますが、そちらには使用出来ません。
通常のOリングとは違い特殊な形をしています。
断面がX(エックス)になっています。
材質は柔らかいのでダンパーシャフトとの抵抗が少ないのです。
でも接触面積が小さいので面圧がかかりオイル漏れはしにくいという都合の良いヤツです。
組み方は元々組んであるものと入れ替えるだけでOKです。
お手持ちの車の説明書を良く読んで挑戦してみましょう!
これだけで路面追従性が、今よりも格段に良くなるはずです。
そして重要なのがこの性能を維持するためにはメンテナンスを行うことが必要になります。
本当は毎回走行させるたびに行いたいところですが、本当にやっているとラジコンが面倒臭くて嫌いになってしまうのでちょっと走りがおかしいなと思ったらで良いので、ダンパーの動きを疑ってチェックするようにしましょう。
メンテナンスの際に大事な注意点があります。
最近ではホームセンターで安価に入手可能で使っている人も多いクリーナーの使用に関してです。
僕も公私ともに使ってます。
まずは下の写真を見てください。
左のものが新品状態、右のものがクリーナーに短時間浸けたものです。
Oリングが膨張していますね。
ダンパーのOリング部分は泥も溜まりやすく、ついクリーナーで落とそうとしてしまいますが、その時Oリングにダメージを与えているのです。
Oリング室の中でOリングが膨張するとOリングはシャフトを締め付けるようになります。
つまりダンパーの動きが渋くなってしまい、本来の減衰性能を邪魔してしまいます。
なので、Oリングにクリーナーは絶対に吹いてはいけません!
エアーで落とせればいいのですが、無い場合はブラシで落とすだけでも十分です。
また、以前の記事ですが、こんな対策もあります。
通常の消耗に関しては防ぐことは出来ませんが、泥など異物の進入によるOリングとダンパーシャフトのダメージは防ぐことが出来るのでオススメです。
最後に参考までに僕の普段走らせている復刻アルティマとスコーピオンには、このOリングを使用し#200のシリコンオイルを前後に入れています。
今回は地味な部品の紹介でしたが、時間のある今の時期に交換に挑戦してみてください。
では!
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