皆さん、こんにちは。
RC開発担当の古屋です。
毎週水曜日はRCカーの話題をお届けします。
今日はビンテージシリーズに最適なル・マン240S ESC(電子・スピード・コントローラー)の第2回目です。
さっそくですが、既に240S ESCをお使いのお客様から「セッティングを変えたいけど、どうすればいいの?」とか「説明書を持っていないからセッティングできない……」なんて声がちらほら。
説明書なんて買った後になかなか持ち歩きませんよね、たしかに。
というわけで、セッティング項目リストを掲載したいと思います。
スマホに保存してお持ちいただくと便利です。
グレーで網掛けされている値が工場出荷時のデータとなります。
このESCは上記の6項目を任意に変更してセッティングすることが可能です。しかも、1ボタンの軽押しと長押し操作でだけで設定することができる優れもの! プログラムカード等は一切不要です。慣れれば、とっても簡単ですよ。
そこで、「説明書がなくてセッティングできない」という方のためにセッティング方法を説明していきましょう。
始める前に注意点を説明します。セッティング中はモーターが回ることはありませんが、誤った操作などで万一モーターが回転して暴走することがないように、ピニオンギヤは外した状態で作業すると安全に作業が行えます。また、モーターコードが触れるとショートの危険性がありますので、モーターコード同士が接触しないようにくれぐれもご注意ください。
240S ESCとバッテリーがあればセッティングは可能です。もちろん、クルマに搭載したままでもOKですし、受信機に繋いでなくてもモーターに接続していない状態でもセッティングは行えます。セッティング中は送信機も不要です。
では、セッティングを変更してみましょう。
①240S ESCをバッテリーに繋ぎます。
②240S ESCのスイッチをONにします。240S ESC本体のLEDが赤く点灯します。
③スイッチの横にあるボタンを長押しします(約2秒)。緑色LEDが点滅します。
④ボタンを軽押しします。
緑色のLEDが1回点滅し、少し間隔を空けてまた1回点滅します(約4秒間隔)。
これは項目1を意味しています。
⑤さらに続けてボタンを軽押しします。
すると2回点滅して間隔を空けてまた2回点滅します(約4秒間隔)。
これは項目2を意味しています
⑥同様にボタンを軽押しすると項目3、項目4、項目5、項目6と続き、また項目1に戻り、項目2、項目3……と進みます。
自分がセッティングしたい項目に進めます。
⑦仮に項目5の目最大ブレーキ力の設定を変えたい時はボタンを何度か軽押しして、緑のLEDが5回点滅する項目に進めてください。
⑧ボタンを長押しします(約4秒)。
赤いLEDが点滅します。点滅する回数が現在ESC側で記憶している数値です。
つまり3回点滅したら、最大ブレーキ力は変更レベル3の75%に設定されています。
⑨ボタンを軽押しします。すると数値が4に変更され、LEDが赤く4回点滅をします。
さらにボタンを押すと、変更レベル1に戻り、さらにボタンを押すごとに変更レベル2、3、4、そして1……とローテーションします。ご自身が設定したい変更レベルに合わせてください。
⑩ボタンを長押しします(約4秒)。 赤と緑のLEDが同時に点滅すれば設定は完了です。
⑪スイッチをOFFにします。
この手順を繰り返し、項目1から項目6まで、お好みに合わせてセッティングしてください。
続いては、各項目の解説をします。
項目1は、お好みで前進/ブレーキまたは前進/ブレーキ/後進(バック)の2種類からお選びください。バックがあると便利ですが、サーキットによってはバック走行が禁止されている場合もありますので、目的に合わせてお選びください。
項目2のニュートラルブレーキは送信機のニュートラルポジションで少しブレーキを利かせるセッティングです。ストレートで加速して高速コーナーの道幅が狭いサーキットなどで、直線の終わりにスピードを少し落としてオーバーランを防ぐ時に最適です。ニュートラルに戻すだけでブレーキが利きますので、わざわざブレーキをかけるよりも圧倒的に早い操作ができます。しかし、利かせすぎるとクルマが失速してタイムが下がりますので、利かせても5%か10%くらいをお勧めします。
項目3の電圧カットオフはLi-Poバッテリーをお使いになられる方は初期設定されている変更レベル3の3.2V/セル にしてください。Li-Poバッテリーは電圧が下がりすぎると破損します。必ず1セルあたり3.2V以上のカット電圧でご使用ください。ニッケル水素バッテリーをご使用されている方は変更レベル1の保護なしを選択してください。変更レベル1の保護なしは電圧カットがされませんので、変更レベル1でLi-Poバッテリーを使用されないようご注意ください。
項目4の開始モード(パンチ)は変更レベル4をお勧めします。さらに加速が欲しい場合は、送信機の機能のエクスポネンシャルやスロットルカーブ機能などを併用すると効果的です。
項目5の最大ブレーキですが、このESCのブレーキは利きが弱いので、変更レベル4の最大100%にセッティングして、送信機側のブレーキ量調整、また舵角調整で走らせながら細かく調整することをお勧めします。
項目6のディレイは極端にスリップする路面以外の通常走行時は変更レベル4をお勧めします。
以上 240S ESCのセッティング方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
次回は第2回ビンテージミート直前情報を予定しております。
お楽しみにしてください。
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