TEAM ORIONブランドの魅力

皆さん、こんにちは。

RC営業担当の坂本です。毎週水曜日はRCカーの情報をお届けいたします。

さて、皆さんは『TEAM ORION(チームオリオン)』というRCブランドを耳にしたことがあるでしょうか? 古くからRCを楽しんでいる方、また京商ミニッツカップやアウトドアイベントの京商カップに参加したことがある方なら聞き覚えがあるのではないでしょうか。

現在、京商が日本国内の代理店を担うヨーロッパのRCアイテムメーカーであるチームオリオンはスイスに拠点に構え、RC用のモーター、エンジン、バッテリーを中心としたパワーブランドを得意とする老舗メーカーです。

ミニッツカップではレースレギュレーションにORION製単4アルカリ電池やニッケル水素バッテリーが指定されていることや、京商カップにおいてもバッテリーやモーターの一部が指定されているため、実際に使用して参加したという方もたくさんいらっしゃると思います。

このチームオリオン。知る人ぞ知る世界トップクラスの性能を誇るパワーユニットを世に送り出し、電動&エンジンRCカーの世界選手権や全米、ヨーロッパ選手権、また全日本選手権でも、長年にわたりチャンピオンを幾度となく獲得してきた名門メーカーだということをご存知でしょうか。

TEAM ORION   https://teamorion.com/en/

オリオンブランドがスタートしたのは1987年。その当時も世界中でRCレースがさかんに開催されており、さまざまなメーカーが高性能なアイテムを模索・開発しリリースするなかで、1990年代に入ると、当時電動RCカーの動力となるニッカドバッテリーにてレースでアドバンテージを得るために、数多くのバッテリー単セルから容量やパワーの高いものを厳選した「マッチドバッテリー」が登場しはじめます。ビッグレースで勝つためには、このマッチドバッテリーの存在が重要なファクターとなり、そのなかでも他社を凌ぐハイパフォーマンスなバッテリーを世に送り出し、驚かせたのがチームオリオンのバッテリーでした。

世界各地のレースで大活躍し、一躍オリオンブランドは世界中のRCレーサーが憧れるブランドへと確立しました。このマッチドバッテリーは、現オリオンヨーロッパオーナーのフィリップ氏が手がけていました。当然、通常のバッテリーよりも高額になるアイテムでしたが、レースを目指すユーザーはこぞってマッチドバッテリーを入手してレースに臨むようになります。

1990年代以降、オリオンは世界選手権においてこのマッチドバッテリーで世界選手権チャンピオンに輝き、世界中でさらにオリオンブランドの高性能が評価されるようになります。そして1997年、当時のヨーロッパではすでにモーターチューナーとして名を馳せていたオスカー・ヤンセン氏が加入。バッテリーだけでなく、より高効率で速いモーターをチューニングする手腕に長けていたオスカー氏の加入により、バッテリーだけでなく高性能なモーターもリリースされるようになりました。

さらにチームオリオンのブランド力は加速し、2007年には同じくヨーロッパのエンジンカー世界チャンピオンのエイドリアン・バーティン氏が加入。RCカー用のエンジン開発を担当し、こちらも同様に性能の高いエンジンをリリースし、多くのビッグレースで活躍するようになり、電動&エンジンカーの双方において見事世界チャンピオンに輝きました。

ちょうどこの頃に京商がオリオンの日本代理店となり、レースユースの高性能アイテムをメインにリリースを開始。その高性能をもっと手軽に、そして初心者の方にも安心して勧められるようなミニッツ用の電池や、入門者向けの安価なモーターやバッテリーを次々とラインナップするようになりました。

発足から30年が経つ今もなお、レースで勝利するためのストイックな研究は続けられ、世界中のレースユーザーをはじめ、海外のプロRCドライバーからも高い支持を受け、愛用されています。もちろん、私自身もそのひとりです。京商とタッグを組んだ10年ほど前から、オリオンパワーの性能に幾度となくレースで助けられてきました。

つい1ヶ月ほど前になりますが、中国で開催された1/10スケール電動オフロードカー世界選手権において、2WDと4WDの両クラスでTQ&優勝の完全勝利を達成し、世界一の性能をアピールしました。ブラシレスモーター、リポバッテリー、そしてオリオンが昨年から独自に開発を進め、満を持して戦いの舞台に持ち込んだ超高性能スピードコントローラーの3つのパッケージが大活躍した大会となりました。

今回の世界選手権の舞台となった中国のサーキットは、電動RCカーにとっては非常に広大であり、ハイスピードかつビッグジャンプ、また複雑なレイアウトが入り組んだ、まさに世界一のパワーソースを証明するにふさわしいタフなコースレイアウトでした。チームオリオンは大会期間を通じ、トラブルもなく安定して好位置をキープし勝利をつかみました。

新開発のスピードコントローラーは『VORTEX HMX 10』と呼ばれる新型で、ただいま日本国内市場でのリリースに向けて準備を進めておりますので、オリオンファンのユーザーの方は楽しみにしていてください。

さて、このブログをご覧いただいている方のなかには、トップクラスの性能を誇るアイテムはRCビギナーや経験の浅い方には扱いにくく難しいのでは……? なんて思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実際は必ずしもそうではありません。

レースで勝利するためには、ただ速い、パワーがある、高容量であるといっただけのものでは勝つことはできません。RCカーを操縦するのは人間です。走行中は常に集中する必要もあり、冷静にレースに臨むことができなければ事はうまく進みません。パワフルすぎて扱いが難しいものでは、そこに集中力が奪われてしまい、本来のドライビングテクニックを発揮することも困難になります。

たしかにエキスパート向けのアイテムは設定項目が多く、そこまでの性能を必要としないケースもありますが、トップクラスのアイテムこそ、スピードだけでなく誰でもドライブしやすいパワーフィーリングで、安心してドライブに集中できる“扱いやすさ”を備えているものです。私も長らくオリオンパワーを愛用してきましたが、オリオンの良いところは実はこの扱いやすさに長けている点だと、個人的に感じております。身近なサーキットでオリオン製品をご使用いただいているユーザーに話を聞いてみても、多くの返答が「扱いやすくて気に入っている」という嬉しいコメントをいただきます。

日本国内においては、京商インターナショナルチームドライバーに所属する秋元 宏太選手が電動カテゴリーでオリオン国内トップドライバーとして活躍しています。主にオフロードカテゴリーを得意とする同選手も、オリオンパワーを使用して全日本選手権チャンピオンを獲得し、最近ではパワーを制限したストックモーターでのオフロードレースにおいて、新型モーターのアドバンテージを武器に連勝を達成し活躍しています。ドライビングテクニックもさることながら、その高い性能に絶対的な信頼をもち、レースを戦うひとりです。

先にも触れましたが、トップレースシーン向けのアイテムのイメージの強いオリオンブランドですが、京商とタッグを組むようになった10年ほど前から、よりライトに使用できるアイテムや便利なRC周辺グッズも多くラインナップしてきました。

お気づきでない方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、京商でリリースする組み立て完成済みの電動RCカーの一部においても、オリオン製のモーターやバッテリーが使用されています。完成済みのRCフルセットの場合、一般的にリーズナブルな価格のものが採用されます。多くが価格帯を性能面に合わせたものがほとんどですが、オリオンブランドは価格帯を抑えただけでなく、例えば下の写真のようにモーターとスピードコントローラーが一体型になった斬新なパワーユニットを開発し、これを京商の完成済みフルセットに活用していたりします。下の写真のマシンはレトロ感のあるシブいボディの1/10スケール電動ツーリングカー、FAZER VEiのシボレーシェベル(No.34053T1)ですが、このシリーズにはすべてこの一体型モーターが採用されています。シャシーに搭載された際もメカ部分がスッキリしており、好評な商品です。

No.ORI28313 dDRIVE 2700KV ESC 内臓ブラシレスモーター ¥13,800(税別)


RCビギナーにとっては、モーターとスピードコントローラーの設定や接続が複雑で苦手意識をもってしまうケースもありますが、これなら面倒な手間も少なくなり安心して走行できますね。

この商品を発売前に初めて目にした時、オリオンの発想力と開発力に驚いたのをよく覚えています。現在、国内での取り扱いは行っていませんが、タッチパネル式の充電器も時代の流れを感じました。

レースに勝利するための高性能アイテム開発からリリースはもちろんのこと、RCビギナーを応援するアイテム、そしてマニア心をくすぐるクールな製品など全世界のRCファンをあっと驚かせるような魅力的なアイテムで、この先もチームオリオンはきっとRCライフを楽しいものにしてくれるでしょう。

オリオンブランドの販売側にいる傍ら、ひとりの”オリオンファン”として今後の新展開も楽しみにしていきたいと思います。


本日のブログはRC営業担当の坂本でした。

最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございます。

KYOSHO RC BLOG

京商株式会社RCオフィシャルブログです。これまで皆様に閲覧いただいておりました「R/C CAR BLOG」、「SEA & SKY BLOG」、「MINI-Z開発室ブログ」の3つのブログを統合しました。引き続き、製品情報や開発情報、イベント情報などをお届けして参りますので、どうぞ暖かい目でよろしくお願いします。

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