皆さん、こんにちは。RC営業担当の坂本です。
毎週水曜日はRCカーの話題をお届けいたします。
電動RCカーの組み立てキットを購入して楽しんだことのある方は、組み立ての過程で一度は”メカ積み”の作業を経験されていることと思います。
組み立てキットとして販売されている商品にはステアリングサーボ、送受信機、スピードコントローラー、またモーターやバッテリーなどを別途購入するケースが多く、それぞれ自分に合ったアイテムを探し、車体に搭載する必要があります。
キットによっては、販売メーカーが推奨するメカアイテムの情報(品番、品名、価格など)を紹介しているケースもあり、揃えること自体は比較的容易だったりするのですが、いざ、実際に車体に搭載して配線の整列やハンダ付けの工程に直面した時に、苦手意識を感じた方はきっといらっしゃるでしょう。日常生活において、特にハンダ付け作業をすることはほぼありませんからね。だから、慣れないのは当然といえます。
ステアリングサーボや受信機をはじめ、動力を有するユニット搭載のなかでも、特にスピードコントローラーの配線作業は難易度が高く、ハンダ付けするための機材を準備する必要もあったりとハードルも少々高め……。そこで、本日のブログでは組み立てキット『PLAZMA Lm』を例に、私目線の搭載・配線作業のコツを紹介したいと思います。
今回は、下の写真にあります京商のル・マン 240Sスピードコントローラー(No.37051)の接続を行ってみたいと思います。こちらは、ブラシレスモーター専用のアイテムとなります。
こちらのスピードコントローラーは見ておわかりのとおり、バッテリー側のコネクターは最初から付属されていますので、モーター側の3本の配線接続を行います。
モーターの配線コードは、さまざまなマシンカテゴリーに搭載できるように長めのものが採用されています。他社メーカーを含め、ほとんどが同様です。もちろん、このままの状態でモーターに接続しても作動に問題はありませんが、走行するマシンによっては長すぎるがゆえに駆動系やボディ、またはタイヤに干渉してしまい、コードが引きちぎれてしまうというトラブルも稀にあります……。
ですので、適度の長さに調整するところからスタートしていきたいと思います。
私の場合は、新品のスピードコントローラーを開封して、まずそのままの状態でシャシーに搭載します。搭載の際、おおよその場所を決めて、少し厚めの両面テープで固定します。こちらの製品には固定用の両面テープが同梱されていますので、それを活用しましょう。
下の写真のとおり、シャシーへの搭載が完了しました。
ここから適度な長さにコードをカットしていきます。コードの長さはあまりギリギリにはせず、すこし余裕をもたせます。セッティングをするうえでギヤ比を変更する場合や、今までとサイズの異なるステアリングサーボや受信機に変更する場合など、搭載位置のわずかな変更程度でも配線が届かなくなってしまう……なんてこともありえるからです。また、ハンダ付けされた状態でのモーターの取り外し作業もコードが短すぎると作業しづらくなってしまいますので、余裕をもたせるのがコツのひとつです。
3本のコードの配線はモーター端子側とスピードコントローラー側にそれぞれA、B、Cと割り当ててありますので、同じ割り当て同士を接続します。もし、ひとつでも間違えて接続してしまうと、モーターがうまく回らないトラブルが発生しますので注意してくださいね。
おおよその長さが決まったら、コードをカットします。カットする際、私はニッパーを使用します。ホームセンターなどでも販売されている¥1,000前後の一般的なものです。
カットが終わったら、次は接続する銅線部を露出させます。コード外側の黒いチューブをカットするのですが、私はカッターナイフをコードに軽く当て、コードを回転させながらゆっくりカットします。あまりにも強く刃を押し当ててしまうと中の銅線も切れてしまいますので、ここは慎重に作業を行いましょう。露出部分の長さは、大体3~4mmくらいでしょうか。
露出した銅線部は非常に細い線が無数の束になっており、うかつに触れると線がバラけてしまう危険性もあります。ですので、ハンダ付けしやすくするように銅線部分を指先でねじって、バラけにくくしておくといいと思います。
さあ、ここまで準備ができたら、いよいよハンダ付け作業を行います。
ハンダ付けに使用するコテですが、下の写真が長年愛用している自前のコテです。RC専門店で多く取り扱っているだけでなく、規模の大きいホームセンターでも販売されているケースもあります。今回のような配線接続に適するよう先端が楕円の広口タイプになっており、ハンダが盛りやすいのもお気に入りポイントのひとつです。
コテ先が十分熱くなったら、まずコード先端の銅線部と接続するモーター端子側にハンダを盛っていきます。双方にハンダを盛ることで、短時間で素早く接続することが可能になるからです。スピードコントローラーは精密な電子製品のため、高熱接続のハンダ付けは扱い方を誤ると大きなダメージを与えてしまい、損傷に至るケースも多々あります。素早く、かつ確実に接続するためにも、たっぷりとハンダを盛っておくと比較的うまくいくと思いますよ。
上の写真のように双方へのハンダ付けが完了したら、コードをモーターに接続します。コツとしてはモーター端子側にコテを当ててハンダを溶かし、その上にコードを接続するイメージです。
少しでもイメージが沸くよう、実際にハンダ付けした時の動画をアップしました。個人所有のデジカメで撮影したため、試行錯誤したのですが正直あまり見やすいものではありませんでした(笑)。ご理解のうえ、ご覧いただければ幸いです。
接続が完了したら温度が下がるのを待って、きちんとくっついているかどうかの最終確認をしましょう。ハンダ付けがあまいと、走行中の振動などで外れてしまいかねません。
スピードコントローラーとステアリングサーボには、受信機にコネクターをそれぞれ挿し込みます。これらのコードも比較的長く設定されていますが、受信機に挿すコードのカットは基本的には行いません。ですので、下の写真のようにタイラップで結束しておくといいでしょう。京商ではメカ結束に便利なタイラップもたくさんラインナップしております。私はいつもSサイズを愛用しています。
・No.1700BK カラーストラップ(S/ブラック) 18ヶ入り ¥180(税別)
http://rc.kyosho.com/ja/accessory/acc-acc.html
サイズ違いだけでなく、カラフルな蛍光ピンクや蛍光イエローもありますので好みに応じた選択も可能ですよ。
以上がPLAZMA Lmのスピードコントローラーの搭載及び接続方法です。
今回はオンロードマシンへの搭載を紹介しました。
ダートやジャンプを走行するオフロードカーへの搭載や接続も基本的には一緒ですが、私の場合、オフロードカーにメカを搭載する際はスピードコントローラーと受信機をシャシーに固定する時に両面テープを2重にして貼り付けています。これは、ジャンプの着地やダートを走り抜ける場合の衝撃を少しでも和らげるための対策です。エンジンカーの場合も、エンジンの振動を防ぐうえで同じような対策を講じている方も見受けらます。
京商では、このような振動を吸収するための固定用アイテムも存在します。
・No.Z8006 振動吸収シート(5mm/グリーン) ¥1,000(税別)
・No.Z8006-3 振動吸収シート(3mm/ブルー) ¥1,000(税別)
こちらは柔らかいゴムのような材質の板状のものに両面テープが貼られた状態の製品です。より確実に振動を抑えることに優れており、3mmと5mmの2種類をラインナップしています。
こちらの振動吸収シートは、私が京商に入社するかなり前から販売し続けている超ロングセラーアイテムで、全世界の市場に向けて毎月とてつもない数量を出荷している売れ筋アイテムです。そんなに使うのか!? と、疑うくらい(笑)
クルマ以外のRCヘリコプターなどにも広く使われているようですね。
メカ積みをやり始めた頃は、慣れないために作業に多くの時間を費やしたり、うまくハンダ付けができなかったりと、ご苦労されることもしばしばあるかと思います。しかし、少しずつじっくりと作業をこなして経験を積むことで、いつしか簡単に作業ができるようになると思います。今回の内容を参考にして、ハンダ付け作業をしてみてはいかがでしょうか?
本日のブログはRC営業担当の坂本でした。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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