あると便利な工具『ノギス』

今回は、RCカーの組立てやメンテナンスにあると便利なツール『ノギス』の使いどころを紹介したいと思います。

RCカー開発担当の宮崎です。


現在、京商ではノギスを商品として扱っていないのですが、特殊な工具ではないのでホームセンターや工具屋さんで売っていますので、チェックしてみてください。

1000円前後のものでもRCには十分です。


最初に“なぜノギスが必要なのか”を説明します。

RCカーの組立てで重要なことのひとつに『左右を合わせる』があります。

左右を合わせることで、右に曲がる時と左に曲がる時の特性を同じにしたいからです。

これによって、クセのない素直な操縦性を得ることができます。


それではまず、ノギスの機能に関しておさらいをします。

一番よく使うのが、上の写真の①の部分。

『ジョー』と呼ばれ、厚みや直径など外側の寸法を測る場所です。


次によく使うのが②の部分。

『クチバシ』と呼ばれ、内側の寸法を測るのに使用します。


そして③の部分。

『デプスバー』と呼ばれ、穴の深さを測る時などに使用します。


さらに、もうひとつあまり使っているところを見ないのが④の部分。

『ステップ』と呼ばれ、段差を測る時に使用します。

※この機能が付いていないものもあるようですね。


さあ、ではRCカーの組立てに実際に活用してみましょう。


まず、ジョーの使いどころです。

ここは、あらゆる場所に使用できます。

上の写真のように、さまざまな箇所を計測することができます。


次に、クチバシの使う場所です。

ここも使用頻度が多いところですね。

写真のような感じで使用します。


そして、デプスバー。

狭いところの段差や、穴の深さを測る時に活躍します。

車の車高やリバウンドを測る時にも使用できます。


最後にステップ。

上の写真はノギスの裏側から見たものですが、基本的に段差を測る時に使います。

上のデプスバーでもよいのですが、広い面積でしっかり固定できる場合はこちらのほうが精度よく計測できます。


こんな感じでノギスには使い道がたくさんありますので、最低限の工具が揃ったらその次に準備するといいでしょう。


あと、ノギスにはデジタルタイプのものもあり、一応1/100mm単位まで読めますが、実際はそこまで精度が出ていないので1/10mmまでを基本に使用してください。

それ以上の精度(例えばボールデフのボール径の計測)を求めるなら、マイクロメーターを使用するといいでしょう。


自分は仕事柄、年間数十台とクルマを作りますが、ただ組んだだけの時と違って左右のアライメントをきちんと合わせたクルマにはオーラを感じます(僕だけ……?)。

実際に走行させると違いをさらに感じることができます。

なので、走行させるクルマは左右合わせないとダメな体になってます……


一度走行させたクルマは、クラッシュなどでアライメントがズレますので、

走行の前にはチェックするクセを付けるといいと思います。

そうすることでクセのない走りに加え、トラブルを事前に発見できることもあります。

結果、大きなクラッシュをすることもなく、楽しい1日を過ごせるかと思います。


この違いを体感することで、『脱初心者』を目指しましょう。


では、また次回!



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